税務調査では現金のマイナスに注意

 

とくに税務調査が入りやすい飲食業界の方は注意が必要です。
飲食業界では,通常掛けで仕入れを行い,現金で売上を計上します。
しかし,中には仕入れを掛けでなく,現金で行う場合もあるかと思います。
このとき,毎日現金の入出金が激しいので,現金残高も一日のうちに上がったり下がったりすることは必然です。
このような場合,仕入れてから売り上げたのか,売り上げてから仕入れたのかにより,現金残高がマイナス表示になることもあります。
現金がマイナス表示になる時には,特に注意が必要です。
すなわち,現金残高が一日の終わりにプラスになっていたとしても,税務調査時においてこのマイナス表示について,横領したのではないかとの疑問を持たれてしまうケースがあります。
その結果,このマイナス部分については役員賞与としてみなされ,追徴が課される可能性があります。
そのため,現金残高がマイナス表示になった場合には,なぜマイナスになったのかということを分析し,税務調査官に対して説明できるようにしなければなりません。
そして,税務調査時には,調査官にいきなり質問されても,よどみなく説明できるように準備を心がけるべきでしょう。