赤字会社に見えても見かけによらない

 

税務調査の対象になる企業はどのような会社が多いと思いますか。
この問いに対して,お客様が多いお店で,毎日活気があり,利益がたくさん出ていると税務署が判断した企業と思う方もいるかもしれません。
また,税務署からみて不正な経理を行っていると判断できる異常値のある企業と思う方もいるかもしれません。
確かに,両方のケースの場合,税務調査が行われる可能性が高いと思います。
では,トラクターなどの農機具を売っているお店で,人気が無く,戸が閉められていて,誰も来ないようなお店は税務調査の対象になると思いますか。
多くの方は,とても儲かっているようには見えないし,おそらく赤字経営なので,税務調査が入る余地は無いだろうと考えます。
しかし,実際には,このような企業でも税務調査の対象になります。
なぜなら,このような農機具等を扱っている企業では,お店では現物をあまり置かず,農家の家に行き,カタログ販売を行うことがあります。
そのため,誰も入っていないような企業でも,堅実な経営を行い,しっかりと黒字経営を行っている可能性が高いです。
さらに,このような販売では,お客様が現金一括払いで払うというケースも存在し,不正を行う余地もあります。
この可能性を勘案して,税務署は税務調査の対象である判断する可能性があります。
このように,企業の見かけによらず,税務調査はどの企業も対象になるため,正しい会計処理を行い,税務調査が入っても的確な回答が出来るように常に準備をすることが必要です。