税務調査というと、ニュースで報道されている悪質脱税者のケースや、映画「マルサの女」で描かれているようなもののように、横暴で恐ろしいイメージを抱いている方も多いかと思います。
しかし、そのような税務調査は「強制調査」と呼ばれているものであり、強制調査を受ける人というのは納税者のうちの非常に悪質であると考えられている一部の人たちだけです。
国民のほとんどが受ける可能性のある税務調査は、「任意調査」と呼ばれるものです。
任意調査というのは、納税者が申告した内容に対して、それが適切かどうか確認をする目的でおこなわれる調査です。
任意調査の場合、税務調査官は脱税や不正の確信があって調査をしに来るというわけではありません（もちろん、事前調査のうえで怪しいと思って来る場合もありますが）。
そして、任意調査という名前のとおり、税務調査官は突然押し掛けたりすることはありません。
税務調査を受ける側の納税者に合わせて、事前に日程の調整をすることもできます。
そして、多くの人が「強制調査」をイメージして思い浮かべてしまうような、納税者の権利を無視するかのような恐ろしい調査をされるということも、あってはいけないことです。
もし、任意調査中に「横暴な調査をされている」と感じたら、税務調査を受けている側であっても、それを訴える権利があります。